両親の「うちの子◯◯が得意なんです!」発言の落とし穴

  • 2022.12.04
  • 2022.12.04

子どもって、とてもとても可愛い。だから、「育児・教育」の過程で、僕たち両親ができないことが、できるようになってくると。メチャクチャ嬉しくて、「うちの子他の子よりも できるのでは?」と思ってしまうことがあるでしょう。0歳、2歳、6歳・・・子どもたちが幼ければ幼いほどに、この傾向はとても強く。

例えば、両親が教えていないのに、絵が上手にかけていたりすると。「うちの子一番!」何の説明書も観ずに、iPadを使いこなしている後ろ姿を見ると、「うちの子天才!」と、ついつい、特別な才能の類を持って生まれて来たのではないか?夢や希望に思いを馳せてしまうわけです。

僕も昔、mixiが流行っていた頃には、「うちの子一番」シリーズの投稿をしていた記憶があります(笑)。けれども、実はこうした両親の判断基準が、「間違い・気違い・勘違い」を発生させて、10歳、15歳、18歳・・・子どもたちが大きくなるに従って、現実を突きつけられることになります。

しかも、その時には夢や希望が失望に変わり、絶望に落ちる。自分の子どもたちが、周りの子どもたちと比べて、勝っているどころか、かなり下の位置にいることを知らされることになるのです。恐らく、同級生と比較しても、上位10%どころか、50%の平均地点にいることが精一杯ではないでしょうか?

これは、「うちの子◯◯が得意なんです!」と両親が言っている家庭ほど、モロそういう状況に陥ります。まさに、我が家がそうでしたので、なるほど・・・頷けるものがあるわけです。平均値というのは、世の中的には、良くもないが、悪くない。極めて「普通」ということになりますので。

「常識」と言えば「常識」なのかもしれませんが。仮に子どもたちが22歳を迎えて社会に出た後。就労人口の上位3.8%年収1,000万以上。就労人口の上位0.4%年収2,000万以上。「修羅の領域」に狙って行くとなると、かなり厳しいものがあるわけです。

「うちの子サッカーが得意なんです!」

大富豪一族の「帝王学」に基づき、「育児・教育」の相談に乗っている中で。様々な家庭環境を持つ両親の相談に乗って来ましたが。それぞれの家族チームは、ネット経由で僕のところに来ていますので、互いを認識していない状態。すると、とても興味深い統計が取れてきます。

それは・・・「うちの子◯◯が 得意なんです!」とおっしゃっている子どもの「得意」のレベルよりも。「うちの子◯◯に取り組んでいるのですが、まだまだなんです!」とおっしゃっている子どもの「得意」のレベルの方が、圧倒的に、勝っているケースが多々ある・・・ということです。

例えば、サッカーで言えば。「うちの子サッカーが得意なんです!」と言っている家庭の「得意」具合を伺ってみると。特に、小学校でサッカーをやっているだけで。全国大会どころか、県大会にも出たり、何かの代表選手に選ばれているわけでもない。一方で、「うちの子サッカーに取り組んでいるのですが、まだまだなんです!」と言っている家庭の状況をお伺いしてみると。

孔明「ええ?それってすごくないですか?」サッカーの強豪校への進学を目指して真剣に励まれていた。・・・このようなケースが多々あるわけなのです。スポーツだけでなく、絵とか、音楽とか、勉強とか、パソコンなどのITツールの使いこなし方とか。ありとあらゆる分野で、同様のケースが発生します。

「うちの子絵を描くのが得意なんです!」というので、何かコンクールなどで、賞を取ったりしているのかと思えば。単に家庭内の家族5人の中で、相対的に上手なだけだったり。確かに、競争が発生していない未就学児であれば、そういう判断にもなるかもしれませんが。既に明らかな「競争」が発生している小学生、中学生でも、これを「得意」と判断してしまう両親の基準はいかなるものなのか?メンターであるマスターヒロさんから「帝王学」を教わる前の僕自身を神棚に挙げて、思ってしまうわけなのです。

未就学児の頃から決着がついている!?

まだ、学校に通っていない未就学児の場合は。こうした判断を両親が自分たちでするのはとても難しい。でも、実は既にその頃からこうした現象が発生しています。例えば、「一つのことにどれだけ集中できますか?」というお題に関しても。人によっては、「うちの子3歳でこんなに集中力があるんです!」と判断し言語化する両親もいます。

人によっては「うちの子3歳にもなったのに、この程度しか集中力が無いんです!」と判断し言語化する両親もいます。ところが、実際に「一つのことに集中できる時間」を比較してみると。「うちの子3歳にもなったのに、この程度しか集中力が無いんです!」と両親がおっしゃっている子の方が、「うちの子3歳でこんなに集中力があるんです!」とおっしゃっている子よりも、圧倒的に集中力がある状態だと分かったりします。

相対的にも絶対的にも、集中力が極めて普通の子の両親が、「うちの子凄い!」と無敵艦隊のような感じであぐらをかいている状態。既に相対的にも絶対的にも集中力が高い子の両親が、「うちの子ヤバい!」と焦りながら真剣に活動に取り組んでいる。両者を比較すれば、実は学校に通いはじめて、習い事、スポーツ、勉強・・・と様々な分野で、競争が発生する前に、「勝敗」が決まってしまっているのだと思います。

両親が考え方を変えられない限り。両者間の差は、縮まるどころか、開いてしまう一方になってしまうでしょう。こうした家庭環境が、0歳〜2歳、2歳〜6歳、6歳〜15歳、15歳〜18歳・・・と続くことで。偏差値50くらいで焦りも何にも無い学生もいれば。偏差値65取っているのに、ヤバいと焦りまくっている学生もいる。両親の考え方は、見事に子どもに「継承」されて行ってしまうことが分かりますね。

子どもたちが大人になってから、偶然のラッキーがキッカケで全く別人のように考え方が変わってくれる・・・などということは、そうそう発生してくれませんので。間違いなく子どもたちはそのままの状態で、大人になって、そして社会に出てから、その通りの人生を送ることになります。

社会での「格差」は埋まらなくなる

実は既に社会で活動している子どもたちにとっての大先輩である両親自身にも。同様のことが言えます。よくあるケースでは。年収700万、800万以下のサラリーマンの方々が。「私はこんなに 社会でこんなに活躍 しているんです!」とでも思っているのか?くらい、年収を高めるべく真剣に学んだり、取り組んだりする姿勢が見られない。

一方で、既に億の資産も持っているし、年収も2,000万以上と「修羅」の領域で活躍されている方々の方が。「ヤバい!このままでは貧乏から脱却できない!」と真剣に学んだり、新たな取組を開始したりしている。実は世の中では、相対的に貧乏な方々の方が、楽観的に生きていて、特に焦ってもいない。相対的にお金持ちな方々の方が、常に焦りを感じながら生きていて何かの目標を達成した直後に、新たに目標設定をして自分を追い込み続けている。このような現象が発生してしまっている。

自ずと、年月の経過と共に、両者の差は、どうにも埋まらない程の「格差」へと発展して行ってしまうわけなのです。子どもの「育児・教育」でも、スポーツ、習い事、勉強・・・全く同じ取り組みをしても。同じようなことになる。両親だけが、常に自分に甘くて、何も学ばず、取り組みもせず、ただただこれまでの人生の延長上で、「現状満足」し続けている状態なのに。子どもたちにだけ、「目標を持って 真剣に取り組んで欲しい・・・」ということを、願ったとしても、その願いを叶えることは中々難しいでしょう。

「アリとキリギリス」で例えると。両親が「キリギリス」なのに、子どもたちにだけ「アリになれ!」などと言い続けたところで。子どもたち「ええ?ヤダよ! だったパパとママも 「キリギリス」じゃん。 ボクたちも同じように 「キリギリス」になりたい!」と思うのが普通です。

子どもたち「パパ、ママ、分かった!パパとママは「キリギリス」だけど、ボクはそんな人生だけは 絶対に嫌だから!パパとママのように、ならないためにも、絶対にボクは「アリになるぞ!」」・・・となってくれるとでも言うのでしょうか?

子どもの「育児・教育」には、こんなにどん底だった状態から、「ビリギャル」的に、たったの2、3年で、こんなに変わってしまった・・・結果として「魔法のようなこと」を、起こすことはできますが。実際に蓋を開けてみれば、「魔法」そのものは存在しません。両親が「考え方」を変え、「取り組み方」を変える。「0歳〜18歳」という限られた期限内に、必要なことを必要だと認識して、真剣に取り組めるかどうか?あるのは「現実」だけです。

逆に言えば、コレが腑に落ちる形で、両親が分かってしまえば。「子どもの育児・教育」で、結果を出せるようになれます。早期から、「修羅」を目指して真剣に取り組みを続けている「家族チーム」に追いつくことは中々難しいかもしれませんが。幸い、世の中には、90%もの方々が、基準も根拠も無い適当な人生を送ってくれているので。

まずは最低限、上位10%のモノ・コトは確実に獲得できるようになる。その後で、本格的に3.8%、0.4%とどこまで目指すのか?という「本当の競争」に突入することになります。だから、改めて各々の、子どもたちの状態、両親の状態、クリティカルな視点から、分析をして。これからどうしたいのか?「家族チーム」の中で、真剣に話し合ってもらいたいと思うのです。

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