海の中にゆっくりと斜(なな)めに沈んだ僕
- 2019.01.15
- 2020.07.22
海外でビジネス、海外で投資というと聞こえは良いけれども。現実はそんなに甘くなかった・・・。
例えばマレーシアジョホールバルで新たに立ち上げてみたとあるビジネス。一撃で突っ込んだお金は3,000万円。費やした時間と労力は毎週1、2度のskypeミーティング。
このビジネスのお陰で、ジョホールバル自体は、日本のテレビ・雑誌などでもたくさん取り上げれて有名にはなった。
沢山の日本人ご家族が、こちらに引っ越してきてくれた。一見すると成功してるように見えるビジネス。しかし、その裏側は、金メッキを塗っただけの泥舟。僕を乗せた泥舟は海の中にゆっくりと斜(なな)めに沈んでいく。
カレンダーの月を新しくめくるごとに。目減りしていく、マレーシア法人銀行口座の中のお金。気づいた時、法人銀行口座の中に残っていたのはわずかなお金。その間出資した僕には、ただの一円の実入りも無し。
色々なお客様からのご報告によって「あの問題」を知ってしまった時にはすでに時遅かった・・・。
相手が悪いのか?
いいえ、そもそもザルだらけのしくみでGO(ゴー)してしまった自分が悪い。
誰も見ていない状態で、道端に大金の入った財布が落ちてた時、回りをキョロキョロ見渡しながら財布を拾って持って返ってしまう人がいるのと同じように、「魔を刺させてしまった」とも考えられる。
それでも、一度走り出したビジネスは、なかなか止めることはできない。責任感と失敗を認めたくない自分の矛盾がつくり出す「慣性の法則」が働くから。そんなことの繰り返しで、ふと気がつくといつの間にか僕は、海の底深くまで沈んでいた。
けれども、ヨカッタなと思うことがある。こんなに沢山、裏切られても。騙されても。叩かれても。僕はまだ深く沈んだ海の底で、水の中から酸素を取り入れながら生きていることだ。
ジョホールバルはじめ、世界各国で行ったビジネス・投資。
沢山騙されて、大きなお金を失ったりもしたけれど。ジョホールバルには年間通して暖かな気候、生活コストは安いし、近くにはゴルフ場もある。
血迷った勢いで間違えて3軒も買ってしまった、ジョホールバル不動産だけはこうしてちゃんと手元に残っている。
毎月、毎月、裏切ることもなく、騙すこともなく、叩くこともなく、ひとことも文句言わずに僕に「シアワセ」をもたらせ続けてくれる。
そんな、ジョホールバルはやはり「シアワセの国」。ジョホールバルは僕に、生きる希望をもたらせてくれる。辛い時こそ、白い歯見せながら笑って人生いきよう!
ずっと永遠に、水面に上がることができなかったとしても。水の中でも生きられるように、進化成長をゆっくりとしていこう。
今日も僕は、ジョホールバルの3軒のコンドミニアムを横目で見てニッコリと微笑みながら、ゴルフ場へと向かう。
決して動かないし、多くは語らないけど、キミだけが僕に安心をもたらせ続けてくれる。