「帝王学」とは何か?帝王学の本質と実際に役立てるための学び方

  • 2020.09.04
  • 2020.09.03

言葉は聞いたことがあっても、どういうものなのかは知らない人が多い「帝王学」。リーダーを目指している人にとっては役に立つともいわれていますが、実際のところはどうなのでしょうか。

この記事では帝王学とは何なのか、またリーダーを目指す上で本当に役に立つのか、帝王学から学ぶべきことは何かなどについてお伝えします。

「帝王学」とは何か?

元々帝王学とは「帝王」の名の通り、王族や貴族、名家と呼ばれる家など非常に大きな支配力を持つ人々や家系において、その地位や役割を引き継ぐことが決まっている子どもに対して行う特別な教育のことです。

有名な一族の後継者といわれると、人を惹きつける魅力や強いリーダーシップ、優れた判断力などを持つ人物を思い浮かべるのではないでしょうか。しかし、いくら良い家に生まれたからといって自然にそれらの素養を持って生まれてくるわけではありません。つまり帝王学とは、ごく普通の子どもを、世界を舞台に活躍できるリーダーに育てるためのものであるといえるでしょう。

決まった「帝王学」はない

しかしここで注意したいのは、「帝王学」は定型化された学問ではないということです。例えば定型化された学問である「数学(算数)」などは、四則演算を習い、方程式を習い、微分積分を習うなどのように順番に学んでいけば誰もが同じ知識を得ることができます。また、理解度には影響するかもしれませんが、基本的に教える人が誰かによって内容が変わるということはありません。

しかし帝王学は全く違います。順を追って学ぶような定型化されたものではありませんし、また教える人が誰かによってその中身は異なります。次のリーダーを育てるためのもの、という点は共通していますが、その内容は家柄やその思想によってばらばらです。つまり帝王学とは、特定の家系などにおいて良いとされている「思想」や「信念」を身につけるためのものなのです。

「帝王学」は役に立たない?

ここまで読まれた方の中には、「それでは帝王学は役に立たないのではないか?」と思った方もいるのではないでしょうか。これは、ある意味正しいともいえます。

見方によっては、帝王学とはあやふやで実体のないもののようにも感じられます。A家における帝王学とB家における帝王学が全く相反するものである可能性がある、ということも信憑性が低く感じられる要因にもなるでしょう。

このような意見も間違いではありません。しかし、帝王学が「リーダーを育てるためのもの」であるということも忘れてはいけません。自分の力で経営者などを目指す人にとっては、帝王学が役に立つ場面もあるのです。

「帝王学」の本質

帝王学には決まった教えというものはありませんが、根底に流れる本質的な部分で共通しているものがあります。それは、「リーダーシップ論」や「マネジメント論」とでも呼ぶべきものです。

経営者などを目指す人はもちろん、「突然リーダーやマネジメントを任されたけれど、具体的にどうしたら良いかわからない」ような人にとっても帝王学の考え方は役に立つことがあります。リーダーやマネージャーとしての心構えや考え方、人がついてくるリーダーとはどういうものなのかなど、悩みがちな問題について、一つの方向性を示してくれるからです。

「帝王学」をどう学ぶべきか

それでは帝王学を学んでみたいと思った場合、どのように学ぶのが良いのでしょうか。具体的な方法と注意点についてお伝えします。

本などから学ぶ

帝王学と銘打っている本は世の中にたくさんあります。手始めに、そういった本から1冊手にとってみると良いでしょう。ただし上でもお伝えした通り、そもそも帝王学は伝える側の思想や信念といっても良いものです。できれば1冊だけを読み込むような方法ではなく、多くの書籍に触れるような読み方をしてみましょう。

また、読むときにも書いてあることが正しい、絶対であるという風に受け取らず、「こういう考え方で成功した人もいるんだな」という気持ちで読むことが大切です。俯瞰的な目線で多くの考え方に触れることで、いわば自分自身の「帝王学」を築き上げていくようなイメージが持てると良いでしょう。

既に成功している身近な人から学ぶ

「成功」にも程度の差はありますが、どんな人にも身近に成功している人が一人や二人はいるのではないでしょうか。例えば、あなたが今働いている会社の社長や役職者もそうですし、自分で会社を起こした先輩や友人、もっといえばあなたが「いいなあ」と思う生き方を実際にしている人です。

そういった人々の考え方や大切にしていることを知ることは、その人なりの帝王学を知るということに他なりません。本などで読む帝王学は、有名な政治家や企業家、歴史上有名な人物の思想をまとめたものであることが多く、あまり身近に感じられない場合もあります。どちらもバランスよく取り入れることで学びが深まり、より具体的で実践可能な帝王学に触れることができるでしょう。

「帝王学」を知って魅力のあるリーダーを目指す

成功したいと考えている人も、止むを得ずリーダーになった人も、できれば嫌われたり能力がないと陰口を叩かれるリーダーよりも、魅力のある有能なリーダーになりたいと思っているでしょう。

帝王学を知ることで、あなたの目指すリーダー像に近づくためのヒントを得られるかもしれません。