孔明の「黄色の時代」大怪我キッカケで一般就職を決意する

  • 2020.07.05
  • 2020.07.10

今では年収1,000万円以上、就労人口の3.8%未満「赤色」の「修羅の領域」の住人たちも。生まれた時から「赤色」の「修羅」だったわけではない。誰もが平等に、年収ゼロだった子供時代があったわけだし。社会に出た一年目の初任給は、よほどのことがなければ、10万円代スタートであることは変わらない部分では、スタート地点は「平等」。

いかなる修羅も皆、「青色→黄色→緑色→橙色→赤色※」と段階を経て、「赤色」の「修羅の領域」に昇ったころになる。

「金融資本主義」のリアリティ

一体どういうことがキッカケで、階層を上げていくことになったのか?僕自身の過去を振り返り考察。「青色の時代※」に引き続き、「黄色の時代」。

元々は「アメフト推薦」就職しか考えてなかった

大学の体育会アメフト部時代の「就職活動」の常識といえば、一部リーグで優勝を目指していたチームでもあったため、「部活の推薦で就職」。ほぼこれ一度だった。大学3年生の夏合宿〜後ともなれば、実業団のアメフトチームのOBなどが、チームの見学がてらにやってきて。目ぼしい選手を「青田買い」をしに来られる。

そんな中僕も、大学三年生の頃には、ようやく強くなれたので、銀行系、飲料系企業のOBから、チラホラと声をかけて頂いた。その中でも、難易度などは色々あるが、中には、誰でも「行きたいです!」といえば必ず雇用してくれる「企業枠」などもあり。「高校から大学も、スポ薦だったのだから、社会人もスポ薦でしょう〜♪」かなりお気楽かつてきとーな気持ちで就職活動を考えていた。

そんな時のこと、肝心の秋のリーグ戦前のタイミングで致命的な大怪我をしてしまった。「もっと強くなりたい!もっと強く!誰にも負けたくない!」マンツーマンの勝負ではチーム内の4年生にも誰にも負けない水準になっていたのだが。毎日激しい筋トレをしながら、猛練習を重ねていたのが、無理がたたったのだろうか?巻き込まれた時に、「靭帯損傷系」。

大学三年生の秋のリーグ戦、まともに歩き回れないので観客席の上部から、コーチたちと一緒にスカウティングをすることになった。あの日は「横浜スタジアム」での試合だった。自チーム&敵チームの同行を確認しながら、通信機を使って、ベンチサイドに情報を送る係なのだが。スタジアム全体を見渡せる場所。

その時、フト気がついたのは、孔明:「アメフトって、観客が全然いないな・・・。」ということ。

閑古鳥が泣く「横浜スタジアム」で考えたこと

幼い頃、おじいちゃんに連れられて「横浜大洋ホエールズ」の試合を観に来た時には、『横浜スタジアム』は満員になっていた。外では、「ダフ屋」と呼ばれる、違法チケットを売るおじさんたちも沢山いて。「横浜スタジアム」内はものすごく熱気が漂っていた。野球選手の活躍に、スタジアム内がどっと湧き上がる。

ところが、今目の前にしているアメフトの試合はどうだろうか?大学の一部リーグの試合だというのに、観客は全体で、1,000人いるのかいないのか?内訳は、試合を観に来た他のチームの選手達。試合をしている選手たちのパパ・ママ、選手の彼女たち。元大学アメフトのOBたち。一般人はほとんどいない、かなり内輪の自己満足発表会的な状態。

確かに・・・大学一年生の時には、当番制で「チケット売り」をしていたことがあるが、同じ大学の生徒たちでさえ、まるで見向きもしないチケットであり、全く売れない。高一からアメフトに夢中になり続け、大学受験も無視してスポーツ推薦で大学にの流れで6年目。

ようやく気づいてしまった。「アメフトって日本では全く人気なかったんだ・・・。」当然ながら、今までも知っていたのだが、この時の「気づいた」は今までとは違う。「就職」という単語がたまに耳に入ってくるタイミングでもあったので、「経済価値としてのアメフトの人気」についてはじめて感覚的に理解した。

「プロ野球選手」として、プロになるのと、プロでも無いのに「アメフト推薦」で、企業に入るのとでは、全く違うのだ・・・ということも。そして、この時僕は決断をした。「社会人はアメフトで就職はやめよう!一般就職をしよう!」試合が終わり週が開けた月曜日、僕は松葉杖をつきながら、「大学の就職課」に向かった。

就職課の職員さんに突きつけられた現実

「就職活動」と言っても全くイメージが沸かない。僕が人生の中でやったことのあるお仕事は、日給7,000円の「ヤマト運輸」の深夜のアルバイトオンリーなのだから。すると、意外にも「就職課」の中には、学生さん達がチラホラといることに気づいた。

インターネット接続されたパソコンがずらりと並んでいて、パンフレットなども並んでいる。就職先の企業と言っても、本当に沢山あるようで、良くわからないので、就職課の職員さんに、聴くことにした。

孔明:「アメフト部の真田と申します。一般就職をしたいのですが、どうしたら良いでしょうか?」・・・と。すると、逆に職員さんから質問が返ってきた。職員さん:「真田君はどういう業界に行きたいの?」

・・・業界!?それまで、会社は「アメフトチーム」があって、OBが行ってるところしか意識の領域に入って来ていなかったので混乱した。

アメフトが強い企業=良い会社
アメフトが弱い企業=ダメな会社・・・的な感覚だったのだから。会社を「業界」という視点からは、見ていなかった。ただし、「アメフト部」と言えども、僕にはもう一つ大好きなことがあった。

それは・・・アニメ、漫画、ゲーム、玩具・・・。学校の単位は全部取りたかったので、授業には参加していたが、授業中は高校とかとは違い、
広い広い部屋ばかりなのを良いことに、コッソリ『ゲームボーイ』を持ち込んでゲームをしていたり、漫画を読んでいたり。漫画・ゲーム・アニメ・玩具の知識はある。

そこで、孔明:「業界はゲームとか、玩具とかでしょうか?」・・・と回答した。この業界であれば、商品も企業名もよく知っている。「よし、この業界にしよう!」と決断した。孔明:「例えば、玩具で言えば株式会社Bとか、Tとか、ゲームであれば、Nは西なので、東京のSとかはどうでしょうか?」玩具とか、ゲームとか、いかにもチョロそうな業界だし、余裕でしょう?位のノリで職員さんに訪ねた。

ところが・・・職員さん:「B社もT社も、S社もうちの大学からは厳しいんじゃないかな?そもそも東証一部上場企業行きたいなら、素直にアメフト推薦で行った方が良いのでは?」と、我が大学からの、就職活動の現状を静かに語りはじめた。「ショックだ!(ジョジョ風に・・・)」職員さんの口から出てきたのは、残酷な「就職活動」の現実だった。

なんと、我が大学は、玩具とかゲームなどのメーカーどころか、まともに東証一部上場企業に内定をもらえるような大学ではなかったのだ。「アメフト強い=良い大学」というイメージだったので、かなりのギャップを感じてしまった。「エントリーシート」提出段階では、みんな名の通った「東証一部上場企業」出願するものの。見事に玉砕しまくってしまうとのこと。「東証一部上場企業」で狙えるのは、ファミレスや、他店舗展開している企業で、OBたちは、店長などをしているとのことだ。

つまり、「東証一部上場」の本社勤務としては、我が大学の卒業生はとても困難な状態。なるほど・・・職員の口からは具体的にはなかったが、ここに来てはじめて、有名国大や、早慶・マーチと呼ばれる偏差値の高い人気大学の存在価値というものをイメージすることになった。

それでも、当時の僕は「挑戦心」に満ち溢れていたので、「困難」という言葉にピクリ反応して、孔明:「ならばその、玩具やゲームのメーカーとやらに挑戦してみよう!」・・・という結論に至り、就職活動で内定を獲得すべく、準備をはじめたのだった。

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