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「Amazon Go」商品詰め込み放題&逃亡も怒られないコンビニ
- 2020.08.22
- 2020.08.19
「キミ、ちょっと待ちなさい!お店の商品を勝手に袋の中に入れ放題入れて、レジも通さずに一体どこへ行くんだい?」…
・・・真田孔明、アメリカシアトルのコンビニで、「商品の持ち逃げ」に初挑戦。けれども、誰からも罵声を浴びさせることはない。
なぜなら、このコンビニでは、例え、商品を自分のカバンの中や、ポケットの中に、コッソリ忍び入れたとしても、店員さん、警備員さんに補導されてポリスに突き出されたりはしない。好き放題、詰め込みたいだけ積み込んでも大丈夫。驚くべきことに、お会計もしないそのままの状態で突然急いでお店の外に逃亡したところで、お咎めは一切無いのだから・・・。
逆にこのコンビニでは、いくら僕が購入したい商品のお会計をレジでしたいなぁと思ったところで、それさえ許されない。そもそも、お会計をするレジカウンターが、ただの一台も無いのだから。
ただし、僕がお店の外に逃亡した時点で、クレジットカード決済が完了してしまう。ビニール袋の中に入ってる商品はもちろんのこと。カバンの中、ポケットの中、ありとあらゆるところに詰め込んだ商品のクレジットカード決済完了が、僕のスマホのアプリに通知されてしまう。
孔明「えええ?一体どうやって、この商品が僕が購入した商品だと分かるの?全然意味わからない~!」
42のオッサンにも関わらず、ついつい声高く「JK」ばりの反応をしてしまった。
一体どういう仕組みになってるのかは、全く良くわからないが。誰からも見られないように、コッソリと靴下の中に隠したチョコレートまでもが、お店から逃亡した瞬間に、請求されてしまうのだ。
このコンビニでは、確かにお店に並んでいる商品を、詰め込みたい放題詰め込めて、そのまま外に逃走可能なのだが。詰め込んだ商品その全てが1ドルも、1セントもミスることなく、キッチリ全額クレジットカード決済完了されてしまう。同時に、詳細に至るまでまで、しっかりとスマホアプリの画面の中で、商品画像、商品名、価格と共に、細かくカウントされてしまっているのだ。
この日僕が袋やカバン、ポケット、靴下の中にコッソリ入れてお店から逃亡した瞬間にクレジットカード決済された商品一覧。。
- Theo Dark Chocolate Bar x 4 $13.96
- Glaceau Smart Water $1.99
- Half Chicken Banh Mi Sandwich $3.99
- Hard-Boiled Eggs $2.49
- Honest Tea $1.79
- Cowboy Breakfast Sandwich $4.69
- Moon Cheese Cheddar x2 $7.98
- Planters NUT rition Omega $3.99
- Dry Roasted Edamame x2 $4.58
- Seattle Chocolate x2 $7.98
合計:$61.42
税金:$0.85
クレジットカード請求:$62.2
どういう仕組みを使うとこんな芸当ができるのか?「凄い!」というか。もはや、僕の拙い常識の範囲内では、完全に思考ショートである。
恐らく、初めて「火」を目にした僕たちのご先祖様たちも、同じような気持ちを抱いたのでは無いだろうか?そんな感覚に陥ってしまった。人間が繰り出せる最速のスピードで商品を手にとり即座にポケットの中に入れても全てカウント。
アテネから青銅聖闘士(ブロンズセイント)たちを呼んできて、1秒間に100発パンチを放つことができる彼らだったらひょっとして・・・とついつい、アニメと現実の世界をごっちゃになるほど、未知なる文明を目の前に思考停止状態だった。この詰め込み放題&逃亡可能なコンビニの名は、「ポケモンGO」ならぬ、「Amazon Go」。
2018年1月、Amazon帝国の本拠地、米国シアトルに初めて店舗オープンした「無人コンビニ」。一度は逃亡した僕も、無駄だと分かったので、大人しく「Amazon Go」に戻り。店内に備わっている「イートインスペース」へ。
電子レンジでサンドウィッチをチンした後、MacBookとスマホを席の前についてる電源から充電しながら。複雑な心境で、サンドイッチとゆで卵を食べていた。
「Amazon Go」の仕組み
「Amazon Go」の仕組みは一体どうなっているのだろうか?お店に入るには、まず「Amazon Go」のアプリをインストールする必要がある。
アプリは、iOS、Androidと両方のスマホに対応している。「米国Amazon」のアカウントでアプリにログインすれば準備完了である。僕は既に、「米国Amazon」の購入者アカウント、販売者アカウント、両方持っていたので、このアカウントでログイン。
「Amazon Go」の店舗入口には、スマホで自動生成された専用QRコードの情報を読み取る機械があり、QRコードを表示させた状態でスマホを機械にタップする。タップした瞬間的に認証が終わり、自由自在に店内の棚に並んでいる商品を手に取って店内に用意されたショッピングバックやビニール袋だけでなく、カバンの中、ポケットの中、靴下の中、ありとあらゆる場所に詰め込み放題積み込める。
その後は、急いで逃亡するなり、格調高く優雅にユックリなり、お店を出るだけ。
「米国Amazon」購入者アカウントに登録されたクレジットカードで決済される形で、会計が行われる。「Amazon Go」ではこれを「Just Walk Out Technology」と呼ばれている。
はじめて「Amazon Go」に訪れたのは、ファーザー&奥様たちと、先にシアトル入りしていたプラチナの修羅たちと一緒。ファーザーをはじめ、殆どの方々はアカウントをお持ちでは無かったが、入り口にいた「Amazon Go」のスタッフに聴いてみると、誰の「Amazon Go」アプリを使って何人でも入ってよいとのこと。
フェニックスが既に「Amazon Go」のアプリを持っていたため。皆さんフェニックスのスマホを順番にタップ&手渡しして全員が入ることができた。
ちなみに、この状態でみんなが商品を、カバンやポケット、靴下の中に入れて逃亡してしまうと。全てフェニックスのアカウントでクレジットカード決済完了されてしまう。仮に10人全員が、一斉に詰め込み&逃亡をやったとしても、1ドルも、1セントもミスること無く全商品分全額キッチリフェニックスが支払うことになる。これはいろいろな意味でものすごいことだと思う。
「Amazon Go」の構造の正体
「Amazon Go」どんな構造になっているのか?その正体を突き止めるべく、ホテルの部屋に戻った後、MacBookを立ち上げて調べてみると。店舗内に複数設置されているカメラとマイク、棚に設置されたセンサーの組み合わせなようだ人の動きをトラッキングし、一度手にとった商品を棚に戻したりする動作なども正確に捉える。
確かに、店内の天井には、いくつものカメラが取り付けられていた。これにより店内に入った全ての人間の動きを掌握しているとのこと。
日本でもコンビニやスーパーに行った時、昼時とかでレジが並んでいるのを見ると、それだけで「面倒くさいからやっぱ辞めるか!」と商品購入を諦めたことは僕の過去の経験で多い。また、嫁さんは基本スーパーやコンビニなどの購入レシートを100点購入してもひとつひとつ間違ってないか「全チェック」されているが、意外と店員さんによるレジ打ちミスも多いことが分かる。
ところが、「Amazon Go」の仕組みだと、レジで会計をイライラしながら待たなくて良いし、人間ゆえに発生するミスも無い。
これから5年~10年以内には、日本中のありとあらゆるスーパーやコンビニでも、「Amazon Go」のようなシステムを導入するのでは無いだろうか?アメリカの平均的なコンビニのサイズ(約50坪)での単価を見ると、1坪あたりの年商が約200万円とのこと。
ところが、レジ待ちによるチャンスロスの少ない「Amazon Go」システムでは、1坪あたりの年商が約300万円とのことで、売上金額は従来のコンビニの約1.5倍。もしも、計画通り3,000店舗の店舗展開をすると、年間約4,500億円の売上が見込まれるビジネスに成り得るとのこと。
※数字の参考記事:http://bit.ly/2YHasib
僕が仮にコンビニオーナーになりたければ、既存のコンビニのオーナーではなく、間違いなく「Amazon Go」の方を選択する。レジを配置する無駄なスペースはいらない。24時間営業でも、人の配置や人件費で悩むことも無い。人間が行うのは、商品の在庫・鮮度チェックと品出し程度。
(後、米国はお酒売り場に年齢確認のための身分証チェック係がいたが。。)これであれば、「巨大な放ったらかし自動販売機」にもなると思うので。
都会だけではなく、地方のコンビニ経営なども再び見直されるのでは無いだろうか?・・・しかし、一方では、今までは「商店=レジ打ち」というのが「常識」であり。スーパーやコンビニのあるところには、パートタイム、アルバイトの雇用も発生してくれているという面もある。
経営側は利益率が上がる。お客様側から見れば、レジを待たなくて良い。
経営者側と、お客様側には、メリットしか見当たらないが、近いミライにおいて、人間ができる仕事がこれでまた一つ無くなることが決定づけられた瞬間でもあるとも感じた。
大手コンビニの従業員数(2018年時点)・セブンイレブン:39万人・ファミリーマート:20万人・ローソン:19万人・ミニストップ:3.4万人合計81万4,000人「約80万人vsA.I.」の比較になる。
酷使すると文句しか出てこないし、たまにはサボったり悪さしたり人件費も苦労も色々とかかる生きた人間。一方、24時間文句一つも言わず、ミスも全く無く、電気代だけで労働を続けてくれるA.I.。
コンビニ経営者として、どちらを採用したくなるのか?これほどまでに、明らか過ぎることは無い。「A.I.」が人間の仕事を奪っていく。。本格的な到来を予感させれた。
また、そもそも論で、「日本のコンビニ大丈夫?」という心配事も出てくる。実際に「Amazon Go」を利用してみると、想像以上に便利。仮に日本のネット版「Amazon」で長年蓄積を続けた売れる商品情報・顧客情報を元に、「Amazon Go」の展開が日本ではじまると。。顧客が一気に、「Amazon Go」に流れてしまうのではないだろうか?コンビニ経営を行う経営者たちも・・・。
この「Just Walk Out Technology」システム自体も、「Amazon」が特許を取っているし。
※特許情報参照:https://bit.ly/2jrBGsh
既存の日本の「コンビニ」が、「無人コンビニ化」の対応に遅れている中で。「Amazon、経営者、お客様」この三角形が合致する図式。いつの間にか、「Amazon Go」が日本全土を一気に支配してしまう可能性もある。
ということで、色々な意味でショックを受けてしまった米国シアトル「Amazon Go」一号店の訪店だった・・・。