大学生時代02:エセのままにカリスマダンサーになる方法!真田孔明の赤裸々な過去を暴露

  • 2020.03.12
  • 2020.03.12
歌舞伎町

全く踊れなかった孔明が新宿歌舞伎町のカリスマダンサーに!?VIPルームに堂々と座る孔明に群がる女性たち。

孔明が新宿歌舞伎町でカリスマダンサーになった!?

実は1995年。孔明が大学1年生のときに燃えていたのが、ダンスである。

ダンスといっても、社交ダンスでは無い。「HIP HOPダンス」と呼ばれるものだ(当時は「レゲエ」ごちゃまぜだ)。

実は孔明、「HIP HOPダンス」が何ぞやとも未だに知らないのにも関わらず、体育会での練習が終わった後、「クラブ」と呼ばれていた所に夜な夜な通い、

「HIP HOPダンス」(たまに「レゲエ」)のカリスマ。「クラブ」の顔。「VIPルームの主」。「孔明とお友達になればお友達が増える」と言う様な「称号」を持っていたのだ。

全て計画的にその称号を手に入れるべく、考え、行動をしていたのだが・・・。

★ここで言う「クラブ」とは★
ここで言う「クラブ」というのは、「ハコ」と呼ばれる部屋で、DJがレコード盤等を巧みに操つり、大音量にて曲を流す。

客はそのDJの曲に合わせ、踊ったり、時には叫んだり、お酒を飲んだり、タバコを吸ったり、見知らぬ人や友達との会話を楽しんだりするのである。

通常夜10時頃からオープンし、朝の5時頃には閉店となる。

当時東京・横浜地域では、空前の「クラブ」ブーム。

部活の下積み期間の辛さを紛らわす為に、沢山のお友達を作り、大学生活を少しでもエンジョイするには、いかに「クラブ」で顔になるかというのが、当時の孔明は燃えていた。

結果、孔明は限られた範囲ながらも、この「クラブ」にて顔になる事に成功し、ブームが去ってしまうまでの1年間。楽しい学生生活を満喫する事が出来たのだ。

「HIP HOPダンス」の踊り方も、ろくに知らなかったにも関わらず・・・。

孔明はじめての「クラブ」

初め、「クラブが今ブームだよ」「楽しいよ」という情報を持ってきたのは、同じ部活の西山だ。1995年夏がこれから始まろうとする直前の事だった。

西山と孔明は、「アメフト」でのポジションも、ルックスも、全然共通点が無いのだが、色々面白い事を考え、行動に移すという部分で波長が合い、大学1年の夏前には仲良くなっていた。

西山は「クラブ」がブームになっているという情報を既に入手しており、既にたった一人で、夜な夜な「クラブ」に通っていたのだ。

最初聞かされた時、孔明はショックを受けた。何せ、自分が全く知らない世界で、西山は既にエンジョイする術を見つけていたからだ。

得意そうに孔明に自慢していた。。

「黒人の知り合いがいる」

「DJの知り合いがいる」

「沢山の女の子の知り合いがいる」

「HIP HOPダンスを朝まで踊っている」

彼の口から発せられる言葉の全てが、当時の孔明の常識や知識の範囲を超えてしまっていた為、興味の気持ち、知りたい気持ち、うらやむ気持ち等、色々な気持ちが複雑に絡み合い、衝撃を受けた。

けれども西山は本当によい奴である、西山の口から「孔明。今日一緒に行く?」

好奇心の気持ちを抑えきれずにいた孔明は、すぐさま「行く!行く!是非に!」と即答。

勿論、その日の練習は集中できなかった。早く練習が終わる事だけを考えていたのだ。

そしてその日の練習後の夜11時頃。西山と一緒に、孔明の車(親戚からのもらいもので三菱のエテルナ)に乗って、新宿に行く。

「西武新宿線新宿駅」横の細い道路に路上駐車をし、(後々ずっとここが車の駐車場所になる)「新宿歌舞伎町」のメインストリートの中に入った。

メインストリートに入るとすぐに、怪しい黒人が西山の所に寄ってきた。

「ハーイ。ニシヤマサーン。」

おおっつ。こいつ本当に黒人と知り合いだ。

衝撃を受けた。

しかも思いっきり日本語で話しかけてくるではないか・・・。

黒人の名前はクリス。

後々孔明も仲の良い友達になるのだが、簡単に言えば「クラブ」への客呼び込み、兼、運営をしている黒人だ。

「キョウモオキャクサンタクサンイルヨ」

孔明たちはこの黒人と一緒に、「新宿歌舞伎町」にあったクラブ「AISA」に行った(今はつぶれた。)。

入り口で入場料1,000円を支払い、中に入る。。(西山は既にクリスと友達になっていた為、友達価格)

中は若者達で超満員状態だ。

「HIP HOP」や「レゲエ」の曲がガンガン室内に鳴り響いている。

しばらくすると黒人クリスが女性達を連れてきて、孔明たちに紹介しだす。

「カレラハ、ワタシノトモダチ。キミタチノトモダチニナッテクレルヨ。」

「ハコ」に入って約10分。

何の苦労もなく、女性のお友達が出来てしまった・・・。

全てが未知の体験。常識の範囲外。孔明は大きな衝撃を受けざるをえなかった。

しかし、それと同時に、メラメラと心の中からやる気が沸いてきた。「これだ!」と・・・。

それから孔明の「クラブ」に対する、研究と検証・実行の追及が始まったのだ。

1ヶ月でカリスマになれる魔法の「クラブ」成功術

一度興味を持った事はとことん追求し、実行してみないと気がすまない孔明は、それから毎日の様にその「クラブ」に通い研究をした。

そして・・・気づいた事。思いついた事。その中で、良かれと思った事は全て実行に移してみた。

今更ではあるが、その研究の成果をこの場を借りてレポートさせて頂く。

これから倶楽部メンバーのあなたに明かすのは、「クラブ」の存在を知った1ヵ月後には、孔明がある意味カリスマ的存在になる事が出来た秘密の方法だ。

  1. ダンサー系の服を買い揃える孔明が「クラブ」通いを始めてまず始めたのが、周りの人達(DJ、黒人、ダンスの上手い人、VIPシートに座っている人)の観察だ。特に服装・・・。とにかくひたすら観察しまくった。そして特徴をこっそりメモに取る。「クラブ」に入ってなじむ為には、まずは服装から入らなくてはならないと考えたからだ。月曜日部活がオフの日に、すぐさま自分のイメージする、「HIP HOP」ダンサー系の服を、西山につきあってもらい買い揃えに行った。そしてキャップ・Tシャツ・ズボン・ジャケットを2種ずつ購入した。全てXXLサイズだ(笑)。最初、周りの先輩は同級生たちには、「クラブ」通いをしている事を内緒にしていた為、服装ががらりと変わった孔明を見て、「何でいきなりそんな格好してるんだ?」とからかわれた。後ほど、彼らも、その理由を「衝撃」と共に知る事になるのだが・・・。購入したその日の晩から、その格好でクラブに繰り出す。クリスも「SOO COOL」と言ってくれたので一安心だ。まだ「クラブ」通いして間もなかった為、他の客は誰も孔明の服装が急に変わった事など知る由も無い。格好を変えた孔明は、いよいよ本格的な活動に移る。
  2. 友達をひたすら連れてくる孔明は観察を続けた。「クラブ」にて「COOL」なのは一体誰か?でも、その答えは非常に簡単だった。「VIPシート」に座っている奴らが「COOL」なのだ。だから孔明は、「VIPシート」に座るにはどうしたら良いのかを考えた。答えはすぐにみつかった。呼び込みと運営をしている黒人達に気に入られば良いのだ。徹底的に・・・。その黒人たちは、何を基準に客と仲良くなろうとするのか?その答えは簡単だった。この手のクラブの収入は男からのみ。つまり彼らの収入源である男を沢山連れてくる客が上顧客なのだ。沢山の男達を連れて来て、「こいつと仲良くすれば、沢山儲けられる」と思わせれば良いのだ。通常、この手の中規模の「クラブ」では、大型の有名店と違って、女性は無料(タダ)となる。女性に対しては無料でドリンクも2杯まで飲めるよ!をうたい、彼女らを連れてくるだから。そして、後は女性が沢山いるという事を売りにして、有料である男性達に呼び込みをかけるのだ。彼らにとっての収入源は「男性のみ」。これにすぐさま気づいた孔明は、毎回友人を連れてきた。小学校・中学校・高校、考えつく限りの友人達を毎回連れてきた。毎回違う人達を。ここで一つポイントが・・・。友人を連れて来る時は、いきなり直接「クラブ」に入らず、必ず先に路上で、そのクラブの呼び込みをしている黒人達を探し挨拶。友人の紹介をしてから、黒人と一緒に「クラブ」に入る。友達を連れてきたという事を、必ずアピールするのだ。3回連続でこの様にして、友達を連れてきた孔明は、すぐにクリス初め黒人達に名前を覚えてもらう事に成功する。「新宿歌舞伎町」のメインストリートに入ると、すぐに「クラブ」の黒人に声をかけられるようになるまでに、時間はかからなかった。しばらくすると、孔明自身の入場料が無料になった。更には、必ず誰かを連れてくるという事を、十分アピールできた2週間後には、晴れて「VIPシート」へと通される様になったのだ。これを、「はしご」という形で、最初に西山に連れて行ってもらった「AISA」だけでなく、「キングストーン」、そして他、「新宿歌舞伎町」近辺のクラブで数件同じ要領を繰り返した。いつしか「新宿歌舞伎町」メインストリートの、「クラブ」呼び込み黒人のほとんどに、名前を覚えられ、いくつかの店でも同じ様に「VIP待遇」を受けられるようになった。ここまで来るのに、1ヶ月もかからなかった。
  3. 「VIP待遇」のパワー「VIP待遇」になると、下記の特権がもれなくついてくることを知った。
    • 入場料無料(2ドリンク無料)
    • 「VIPシート」や、他ソファー等に優先的に座ることが出来る。もしくは、勝手に通される。
    • 頼んでもいないのに黒人が勝手に、外から連れてきた女性達を最優先で連れてくる。
    • 「VIPシート」に座っているという事で、他の客が「すごい人」なのだと勝手に勘違いしてくれる。
    • 男の友達も出来やすい。
    • DJと友達になりやすい。
    • DJと友達になると、更に「特別な人」だと勝手に周りから勘違いされる。
    • ダンサーの格好をしているので、周りの人たちは、ダンスがうまいから「VIPシート」に座われるのだと勝手に勘違いしてくれる。
    • 噂が噂を呼び。踊っても何もしてないのに、「カリスマ」だという目で見られるようになる。
    なんて簡単な事なんだ。誰でも出来るし考えられそうだ。と思われるかもしれないが、実はこんな簡単な事なのに、一見さんはともかく、常連さんでさえ気がつかない。常連さん達は毎回同じメンバーで来て、自分達が一生懸命、踊ってアピールしながら、必死に女性とお話しようとしているのだ・・・。こんな簡単な事にも気づかない。不思議だ。結果、後からこの世界に登場した孔明が、「VIPシート」に座っているのだから。
  4. ダンスは踊らない孔明が終始徹していた事が1つある。それは、ギュウギュウ詰め「満員御礼」状態の時以外は決してダンスを踊らない事。絶対に。その理由は単純明快だ。一度でも踊ってしまったら、孔明が全く「HIP HOPダンス」なんか踊れないことが、いとも簡単にばれてしまうのだから・・・。それでは一体どのように、孔明がカリスマダンサーである事をアピールしていたのだろうか?その秘密を倶楽部メンバーのあなたにだけ明かそう。「クラブ」の中が満員御礼。ギュウギュウ詰めになったら、颯爽と孔明が「VIPシート」からスッと立ち上がり、人ごみを押し分けながら、ハコの中心に向かう。そして、「踊る」のだ!「踊る」といっても、曲に合わせて上下に体を揺らしているだけ。みんなが盛り上がっているタイミングを見計らい、曲にあわせて叫びだす。「人気の曲」になった時にポイントを稼ぐチャンスが生まれる。孔明が声高らかに叫ぶのだ!「ウォーオ!ウォーオ!」「ヨッ ヨッ ヨー!」「チキダッチョ!チキチキダッチョ!」両手を広げ手を頭上にかざし、だらっとした感じに天から仰ぐ形で、掛け声と共に周りを盛り上げるのだ。目をカッと見開き、ギュウギュウ詰めの中、躍っている周囲の人達と目を合わせ、周りの人達に自分の踊りと叫び声にシンクロさせるのだ。それを数回繰り返していると、手を天にかざした「エセカリスマダンサー」の孔明を中心に、みんなが手の振りと掛け声を合わせてくる。これで終了・・・。孔明が「クラブ」を仕切っている、「カリスマダンサー」、「VIP」である事を証明させるには十分過ぎる。こうして孔明は、「VIP待遇」と共に、「何処でダンス習ったんですか?」という訳の分からない質問をされるくらいの「カリスマダンサー」となる事に成功したのだ。
  5. 一番人気の有名「クラブ」は行かない孔明がもう一つ終始徹底していた事があった。それは、雑誌等でも紹介されている「本物の有名店」には決して行かないという事。孔明の活動範囲の周りでは、「フーラ」とか「リングス」などなど(今あるのだろうか?)の「本物の有名店」が六本木や渋谷にあった。これらの「ホンモノ」の有名店には、「ホンモノ」のダンサー達が大勢いる。どんな所かと、1度ずつ位は行ったが、あくまでも中の様子を見ただけ。ここは本物だと思った所にはそれ以後2度と足を踏み入れなかった。入場料も割高だ。孔明ははなっから自分が「カリスマ」と成りえないと思ったクラブには行かなかったのだ。別に本当にダンサーを目指していたのではないからね。そういう「本物の有名店」は会話のネタとして、一度見に行くだけ。通いつめても、孔明にとってのメリットは皆無なのだから。中小規模の無名クラブでも満員御礼となっていた、空前のクラブブームの当時。その中小規模のクラブで「カリスマ」になれば十分だ。
  6. 部活のメンバーをいよいよ連れて行く夏休みのシーズンに入ると、さすがに「夜の情報テレビ番組 トゥナイト2」(今あるのだろうか?)等でも、「空前のクラブブーム」だという事が何度も取材として取り上げあれていた。大学の部活のメンバー達の間でも「クラブ」に関しての話題がチラホラと挙がってきた。「時は来たり」。ここでいよいよ、西山以外の部員に「孔明の真実」を明かす時が来たのだ。孔明が最初、西山にされた事を、今度は部活の仲間たちにしてあげる番だ。しかも、孔明の場合、以前の西山と違って、既に「VIP待遇」「カリスマダンサー」だ。(そこら辺西山は欲があまりない。基本的に彼は自分がよければそれ以上望まない人間なので・・・。)後は説明の必要は無い。部メンバーたちの反応 → 衝撃。閉口。孔明への尊敬。女性を沢山紹介されて大感謝の気持ち。黒人達の反応 → まだまだ孔明は友人のネットワークを持っている。更なる「VIP待遇」。後々、2年生の「怖い」と恐れられる人達も連れて行き、これで孔明の部内での待遇は少し変わった。一度孔明にアレンジをされた先輩からは、孔明は「しめ」時の的から自然と外れる。

以上、孔明が実際に1995年度に燃えていた、魔法の「クラブ」の成功術だ。

残念ながら、この空前のブームは、1996年になるとあっさりと去ってしまった。

中小規模のクラブは一気に閑古鳥状態。建て続けにつぶれていってしまった。

ブームが去った理由はよく分からない・・・。

日本語が喋れた黒人クリスたちは、今何をやっているのだろうか・・・。

さて、ここまで散々明かして誠に恐縮だが、魔法の「クラブ」成功法、今現在は使う事が出来ないと思う。

何故ならば、この方法は、「クラブ」大ブームだったからこそ成り立っていたのだから・・・。

また再び「クラブ」大ブームが来る事を一緒に祈ろうではないか。

なお、今でも通用する鉄板的手法は・・・。